紙媒体データを流用して、Googleフォーム問題集を効率良く作成する

その他

Google Formsで問題集などを作成する際、
手作業では時間的の負担が大きいですが、
APIなどを利用することで大幅に作業効率を上げることが可能です。
今回は、Google Forms作成の効率化について可能性を検証しました。


 ワーク・問題集のような学参書籍をGoogleフォーム版として展開するケースが増える中、従来は設問入力・解答設定・画像挿入などを一つずつ手作業で行っており、単元数が多い教材では相応の時間と労力を要していました。
 そこで、こうしたフォーム作成業務をより効率的かつ安定的に行う方法を検証することを目的として、作業工程の見直しと自動化の可能性について検討しました。

目的

 ワーク・問題集のような学参書籍をGoogleフォーム版として作成するにあたり、作業効率化の検証を行います。
 今回は、Googleサービス上で動作する開発環境「Google Apps Script」を活用し、Google Forms APIなどの公式APIを利用することで、フォームの自動生成を行う仕組みを構築しました。

結論

 各種スクリプトや、Google Forms APIなどを使用したApps Scriptsなどの活用により、大幅な効率化が可能になりました。

本検証では、
・書籍データからの解答抽出(※一部手動調整あり)
・Google Formsでのフォーム作成

を主な自動化対象とし、検証を進めていきます。

効率化方式の検証結果

実際に、学参書籍(問題集)を想定して、「手動方式」「自動化方式」それぞれの所要時間を比較して見ました。
手動方式(3単元分)…約120分
自動方式(3単元分)…約25〜30分

削減効果
手作業方式と比較すると、大幅な作業時間削減効果が見られました。

効率化の前提条件

本方式は、
・事前に入力データを整備
・まとめてフォーム自動生成を実行

することで効率化を実現します。

組版データから抽出した解答テキストなどの手動調整が必要なため、完全自動ではありません。

実際の作業工程

全体フロー
1. InDesign組版データから解答抽出
2. 手動調整
3. JSON化
4. 抜き出し画像と共にGoogle Driveへ配置
5. Apps Script実行(フォーム自動生成)
6. 軽微なチェック・タイトル入力

① 解答抽出

対象教材の組版データ(InDesign)内の解答のみを、今回作成した専用スクリプトで抽出します。
教材ごとに構造が異なるため、教材単位でスクリプト作成が必要です。

スクリプト実行後、指定したinddから解答版をtxt形式で書き出します。

解答抽出を行う組版データを指定

実行後、抽出された解答テキストが生成されます。

テキストデータは、問題番号+解答に加え、「文章問題・選択内容」などの問題種別も自動判別して属性を付与します。(これはフォーム自動作成の際に必要な情報となります)

抽出された解答テキストデータ

② 抽出後の手動調整

抽出テキストは概ね正確ですが、
・問題番号の構造上、抜ける箇所が一部存在
・形式調整が必要な場合あり

そのため、軽微な手動修正が必要です。

先程のtxtに対し、単元ごとの抜き出し範囲に応じて区分けを行い、問題番号などの不備を直します。

③ JSON化

調整済みテキストを専用アプリケーションへドロップし、JSON化します。

txtをドロップすると、自動でjson構造に変換します。

問題単位に構造を分け(これがフォーム内の解答ブロックになります)、それそれが
label” → 問題番号
“type” → 解答種別(穴埋め・文章・分岐・選択 に対応しています)
“answer” → 解答内容
の形で構造化されます。

また、appにドロップした際に構造不備があった場合はアラートを表示します。

④ 作成データを、Goole Driveに配置

単元ごとに:
・問題画像
・JSON

を所定のGoogle Driveフォルダへ配置します。

画像は予めリネームしておきますが、命名規則は変更可能です。

⑤ Apps Scriptによるフォーム自動生成

事前に作成したGASを実行し、Googleフォームを自動生成が行われます。(数秒で完了)
セクション構造や、各項目に入れるタイトルなどの仕様は全てここを修正することで、改変可能となります。

成功すれば、実行ログにアクセスURLが表示される為 アクセスします。

「編集URL」にアクセスすることで、GASによって自動作成されたフォームの編集画面に移動できます。

入力データに不備が無ければ、手動対応が必要なのは
・フォームタイトル入力
・イレギュラータイプの設問
のみとなります。

 この時点で、セクション構造・解答欄の文言・解答設定・画像挿入は、JSONデータを参照して生成されて行われている為、基本的に対応不要です。
 また、選択問題や文章問題なども、自動で対応した形で入ります。

文章問題

選択問題(選択肢などもJSONを参照し、自動で挿入される)

JSONデータさえ正しい形になっていれば、基本的に解答の入れ間違えなどは起こり得ないと考えられます。

まとめ

 今回の取り組みから、Googleフォームの作業時間は、自動化により大幅に効率化可能であることが分かりました。 現実的には、手動方式と比較した場合、約半分以上の作業時間短縮見込みがあると考えています。
 当社では、本検証のような業務効率化の仕組みづくりや制作工程の改善に関する研究・検証を継続的に行っています。
 今後も実務への適用可能性を見極めながら、より効率的で安定した制作体制の構築を目指してまいります。

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