明昌堂クリエイティブレポート
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■1/2■Offi ceアプリでの入稿について DTP入稿原稿のデータ形式として一般的になってきたMicrosoft Offi ceアプリ。現在のWord、Excel、PowerPointは非常に高機能になり、簡単なデザイン・レイアウトまでこなすほどの実力を持っています。また、WordやExcelデータは組版の主要アプリであるInDesignへ、その設定を保ったまま直接取り込むことも可能です。ただし、すべてが完全に再現されるわけではありません。 Microsoft Offi ceアプリで作成したデータをDTP原稿として使用する場合、再現できることは何か、反対に不要な設定は何なのかを理解する必要があります。■Wordデータでの入稿 WordデータをDTP原稿として入稿する場合、見出しレベルなどそれぞれの文字要素が正しく構造化されているかが重要となります。具体的には、Wordデータ上で各文字要素にスタイルがきちんと設定されているかどうかということです。 主に次のような設定がInDesignに反映されます。・文字スタイル・下線、上付き、下付き・文字色・ルビ 従来、紙に出力したテキスト原稿にこういった指定を書き込んでいましたが、それをデータ上でおこなえると考えれば、こちらの方が原稿作成の効率化も図れるのではないでしょうか。 注意しなければならないのはWordの「蛍光ペン」機能です。テキストをマーキングをする機能ですが、これはInDesignに取り込むことができません。 ルビを入れる際には「文字単位」でルビを入れるようにしてください。そうすることで、InDesign上で自動的にモノルビで再現されます。 これらの機能を用いてテキストが構造化されていれば、データの体裁は簡素で構いません。Word上で見た目を整えて複雑なレイアウト処理をしてしまうと、正確にInDesignに取り込むことができず、それを整える作業が発生し、かえって非効率になってしまいます。Wordでマーキングした状態InDesignに取り込んだ状態Wordで複雑にレイアウトされたデータ。Indesignでの再現が難しくDTP原稿としては不向きです。http://www.meisho-do.co.jpMeisho-do Creative Report Vol.28June 25,2015PCを使う人の多くが利用しているMicrosoft Offi ceアプリケーションWordやExcelで作成したデータをDTPの原稿として使用する際の最適な入稿方法についてご紹介いたします。Microsoft Offi ceを活用したDTP原稿作成について

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