明昌堂クリエイティブレポート
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■1/2■クロスメディア展開に向けて 現代の情報発信方法は、紙媒体・Web・電子書籍など多岐に渡ります。同じ内容のコンテンツのクロスメディア化をいかに効率良く図っていくか、それが出版社など多くのコンテンツホルダーにとって共通の課題になっているのではないかと思います。そういった課題を解決する一つの手段としてCMS(コンテンツマネジメントシステム)があります。しかし、CMSを導入するためには、既存のコンテンツのデータベース化が必須となります。また、コスト面を考えても気軽に導入できるものではありません。 当社が主業務として制作しているDTPデータは、「写真」「図版」「テキスト」など様々な素材がデジタルデータとして取り込まれています。今後、クロスメディア展開を図っていくうえでは、これらのデータをいかにプレーンな形で残しておくかが、その後のデータベース化において重要になってきます。そのため、当社ではお客様のニーズに合わせた形式で各種データをDTPデータから抽出・加工するサービスを行っています。■DTPデータの二次利用方法 DTPデータの二次利用には、以下のようなものが挙げられます。電子書籍(EPUB)/電子教材への転用 DTPデータから電子書籍や電子教材を制作するための確固たるフローは、今現在も確立されていません。InDesignの機能を使えば、DTPデータからEPUBを書き出すことは可能です。しかし、実際にはこの方法で作成したEPUBはその後に調整が必要です。文字が中心の書籍であれば、微調整で済むこともありますが、図や写真が挿入されているような書籍の場合は、あらかじめ各要素を抽出してから専用のアプリケーションを使用してEPUBコーディングを行うほうが効率的です。 電子教材の場合は、PDFをソースデータとして使用することが多いため、校了後のPDFを保有しておくと良いでしょう。 また、書籍を一部から制作できるオンデマンド印刷でもPDFデータが使われます。当社ではDTPデータから Amazon POD(プリント・オン・デマンド)に準拠したPDFを作成することも可能です。PDFデータDTPデータ画像・図版データ電子教材電子教材オンデマンド印刷テキストデータテキストデータEPUBデータEPUBデータeBookPODhttp://www.meisho-do.co.jpEPUBMeisho-do Creative Report Vol.26August 29,2014Webや電子書籍など紙以外の媒体での情報発信方法が一般化しています。今後のクロスメディア展開に向けたDTPデータの二次利用についてご紹介します。タブレットやスマートフォンの普及により、DTPデータの二次利用について

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