明昌堂クリエイティブレポート
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▲●Proof Checker PRO 検査結果画面1●Proof Checker PRO 検査結果画面2●Proof Checker PRO 差分分類の一例を、破損、紛失してしまった」「絶版書籍を復刊したい」そのようなニーズにお応えするため、書籍などの刷り物や原稿から、組版データをほぼ同一の状態に復元、復旧するサービスを行っております。こちらのサービスでは、制作段階でProof Checker PROによる確認を行い、Hallmarkerを用いて最終検査をしております。差とするのか、それを判断させるため、ズレに対する許容量や相似形に対する許容度を設定しています。最適な結果が得られるように、設定は検査対象の組み合わせの種類ごとにおこないっています。■Proof Checker PROとは 現在DTPの現場では、校正はもちろん、最終保存データ形式としても、PDFファイルが最も汎用性の高い形式です。Proof Checker PROは、そのPDFの検査に特化したソフトで、修正前のPDFデータと修正後のPDFデータを比較し、差異を明示します。 Proof Checker PROが一般のデジタル検査ソフトと異なる点は、単純に違っている部分を明示するだけでなく、「どう変わったか」を判別できるということです。「テキストが変化した」「フォントが変わった」「オブジェクトの色が変わった」「オブジェクトがどちらに何ミリ移動した」など、組版レベルでの相違を正確に表示することができます。 右の図のように、文字の違いは赤い波線、フォントのウエイトの違いは赤い斜線、文字色の違いは緑の斜線、ベースラインシフトの違いは青い下線でなど、差異の内容が分類されて表示されるため、その後の修正を的確に行うことができます。 画像の差異についても、写真データやイラストデータの変更が加えられた部分だけを絞って表示することができ、また拡大率が異なる場合はその数値も表示されます。見落とされがちなヘアライン(極細線)、オーバープリントについても警告します。 検査は1ページごとではなく、PDF文書単位で行うので、ページ数の多いものでも速やかに検査結果が得られます。ページの挿入や削除により、オブジェクトがページを移動しても「ページ間同期」の機能により、正しい対応がとられます。■両ソフトウェアの活用例 当社では、Hallmarkerを製版工程で、Proof Checker PROをおもに責了前までの組版工程で使用しております。 両ソフトウェアは、「赤字が修正されているか」「赤字のない部分が変更されていないか」といった通常の校正検査をおこなうために導入されたものですが、「保管されている複数のデータに差異はないか、どちらが正しいデータか」「初版から二版を制作した際、どの部分に修正が加えられたか」といった検証が必要になった場合にも威力を発揮します。 当社では「不測の事故で、組版データや印刷データ2/2▲差異の内容ごとに表示方法が異なっています▲文字列の違いは赤い波線で表示▲フォントの違いは赤い斜線で表示▲サイズの違いは赤い下線で表示▲文字色の違いは緑の斜線で表示▲何ミリ移動したか明確に表示http://www.meisho-do.co.jpMeisho-do Creative Report Vol.13March 5,2012

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