▲+現在、多くの業種で導入され、活用されている生成AI技術。書籍や雑誌制作にどのように、またどのくらいAIが活用できるのか、今回は自動着色について検証を行いました。■イラスト着色検証▶ Petalica Paint やや不自然な箇所もありますが、花や動物を個別の物体として識別できているようです。*1 また、このツールには局所的に指定色を加える機能もあり、試験的に頭の花飾りに黄色を加えました。*2 花の着色には成功しましたが、やや周囲に干渉しています。細部の調整は難しそうです。 やや複雑なイラストで試したところ、髪と服と肌、それぞれを認識して着色できています。*3▶ CLIP STUDIO PAINT「全自動彩色」を実行したところ、全体的に配色が不適切で、色が滲んでいる結果になりました。*4 次に「ヒント画像を使用して配色」を試しました。「ヒント画像」とは、配色の参考として元画像の上に配色したい色を置いた参照画像のことです。色の指定は比較的うまくいきました。また、色の滲みは細かくマスクをかけることで改善できました。*5■AI自動色付けソフト・サービス 装丁デザインやイラストの配色設計、彩色は主にAdobeのアプリを使用して行いますが、とても手間のかかる作業です。 この作業をAIによる自動着色を使って効率化に行えるかどうかを検証しました。今回は、以下の3つのAIソフト、AIサービスを試しています。http://www.meisho-do.co.jp*1 元画像*2ヒント画像*5 元画像*4 花や動物を塗り分けできている元画像+ヒント画像で配色を実行色追加機能で、頭の花飾りを黄色に「全自動配色」で配色。全体的に色味が暗く、やや滲んでいる最低限の塗り分けはできている配色したい範囲のみをマスクして、メリハリのある仕上がりにMarch 10.2025*3Meisho-do Creative Report Vol.821/2▶ Petalica Paintブラウザ上で直感的に使える配色ツールです。画像を添付すると、AIがランダムに配色を実行します。▶ CLIP STUDIO PAINT デジタルイラスト制作ソフトで、AIの「自動彩色機能」を使って画像に適切な色を自動で塗ってくれます。「ヒント画像を使用して彩色」機能では、色の参照レイヤーを手動で作成し、それを基に配色を行います。▶ ChatGPT(GPT-4o) テキストと画像に対応したAIで、画像に関する指示にも応答します。Petalica PaintCLIP STUDIO PAINTAI自動着色のDTP活用検証
元のページ ../index.html#159