明昌堂クリエイティブレポート
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1/2http://www.meisho-do.co.jpMeisho-do Creative Report Vol.45August 01,2018InDesignドキュメントのMicrosoft Oceデータ化検証Acrobat Pro DCには、PDFをOceデータへ変換する機能があります。InDesignドキュメントから書き出したPDFを、WordやPowerPointへコンバートし、それらが活用可能か検証しました。紙面が大きく崩れてしまうこともあります。 裏面に、いくつかのジャンルの書籍について、InDesignドキュメントから書き出したPDFをOceデータへ変換した結果を掲げています。 紙面構成によってWord、PowerPointそれぞれの再現度は変わりますが、どちらに変換するかは、変換後の使用目的に応じて選ばれると良いと思われます。なおExcelへの変換も可能ですが、あくまで表計算ソフトであるため、きれいに再現できるのは表組みに限られ、それ以外はアプリの特性上表現ができません。そのため、今回の検証対象からは除いています。■OceからInDesignへの再コンバート  しかしながら、InDesignドキュメントからコンバートしたOceデータを、再度InDesignに戻すことは不可能です。InDesignにそういった変換を自動で行う機能はなく、そもそも段落スタイルやオブジェクトの位置情報といった、元のInDesignデータが持っていた紙面情報の多くは、コンバートの際に失われてしまっています。それらを正確に復元することは、専門業者でなければ難しいでしょう。 したがってPDFから変換、編集したOceデータからあらためて書籍を制作する場合、それらはあくまでも原稿として取り扱うことになりますが、それでも作業内容によっては編集側、制作側双方にとって、大きな省力化に繋がる可能性があります。 一旦書籍データとして完成したInDesignドキュメントを、再び原稿データとして活用するために、誰もが容易に編集が可能なOceデータにするという目的ならば、Acrobat Pro DCのこの機能は十分利用価値があると言えます。▲■Acrobat Pro DCとは 私たちが書籍の編集業務を進めるうえで、日頃から使用しているPDFデータ。特に出版業界では欠くことのできない存在になっていて、印刷用の製版データとしても多く利用されています。 PDFを取り扱うための主なアプリケーションが、Acrobat Reader DCとAcrobat Pro DCの2つです。Acrobat Reader DCはPDFの表示、印刷、注釈の追加が可能で、無償でダウンロードでき、ほとんどのPCにプリインストールされています。 対してAcrobat Pro DCは、PDFの編集、加工を行うためのアプリケーションです。最新のバージョンには、文書比較機能やOCRなどさまざまな機能が搭載されていますが、なかでも一番注目されるのは、PDFをWordやExcel、PowerPointといったOce形式のデータへ変換する機能です。■PDFからOceデータへの変換 PDFにしろOceアプリケーションにしろ、データの内部構造はXMLで記述されています。XMLとは文章の見た目や構造を記述するためのマークアップ言語です。これで記述されていることで、PDFとOceアプリケーション間のデータのやり取りが可能となりました。以前のOceデータの拡張子は「.doc」や「.xls」「.ppt」でしたが、現在はすべての末尾に「x」が付与され、「.docx」「.xlsx」「.pptx」となりました。この「x」がXMLで記述されていることを意味しています。Oce2007以降からこの形式になっています。 データのやり取りができるようになったとはいえ、InDesignなどAdobeのグラフィックソフトで複雑にデザイン・レイアウトされたデータを完全に再現することは困難です。データの状態によっては変換した際に

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