明昌堂クリエイティブレポート
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▲2/2Meisho-do Creative Report Vol.1April 1,2008http://www.meisho-do.co.jp また、表組みやインライングラフィックスも一緒に取り込めます。ただし、これはWord上でテキスト中に挿入されている表や画像に限られます。表に関してはInDesignの表組み機能として取り込まれます。InDesign CS3から搭載された表スタイルの機能を使用すれば、効率よく表組みを作成することができます。 Word上でテキストに挿入されている画像はインライングラフィックスとして取り込まれます。しかし、InDesign上にはリンクではなく埋め込み画像として配置されます。画像が埋め込まれると、InDesignのファイル容量が肥大化してしまうため、ここはリンクで配置しなおす必要があります。配置し直すためには、入稿時にWordに挿入されている画像の元データが必要になるので注意してください。 レイアウト的に複雑でないものであれば、テキストを一括してInDesignに流し込み、Wordのスタイルシートを活用して紙面を整えていくという行程が可能です。この方法では、細かい部分の手動での調整が減るため、確実に精度が向上します。ただし、Wordのデータを取り込むことで、不要なスタイルシートや不要なスウォッチカラーができてしまいます。取り込んだ後に、不要な設定は残さない方が賢明です。特にカラーに関しては、WordがRGBでカラー管理しているため、取り込まれたスウォッチカラーはRGB色になっています。出力時のトラブルを避けるためも、これは必ず変更しなければなりません。 従来行程で考えると、Wordデータでの入稿はどちらかと言えば嫌がられる存在でした。OS9環境では、Word上でのルビやスタイルを活かすことができず、さらにWordからテキストデータへ書き出すときに、ルビが付いている漢字が抜け落ちてしまうという大きな問題があったためです。しかし、InDesignが多く普及した現在では、Word、InDesign双方の機能を理解しメリットを活かすことで、Wordデータが非常に効率的な入稿データになり得ます。また、Wordデータの完成度がその後の工程を左右するため、この方法をとる場合は、あらかじめ編集サイドと制作サイドの摺り合わせをおこなうことが重要となってきます。Wordでの「ルビ」ダイアログ画面InDesignのスタイルシートWordのスタイルシートこのようにRGB色のスウォッチカラーができてしまいます。《注意点》◎漢字によってはルビ付き文字が化けてしまうものがあります。現在、文字化けが確認されているものはWindows用IBM拡張漢字359文字です。弊社では取り込み前にWordデータを一括検索を行い、この文字化けを防いでおります。◎Word 2007の.docx形式には対応していません。.docx形式で保存されたファイルを下位バージョン(Word2003、Word2002、Word2000)で開くためには、MicrosoftのサイトからMicrosoft Office互換機能パックをダウンロードする必要があります。

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